yon-1997’s blog

架空地図と社会学的想像力とその他

文学部ってなんだろう?

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私は大学時代文系でしたが、文系といえば、やっぱり同じ「文」の字を使う「文学部」の存在が気になります。

私の通っていた大学にも文学部はありました。サークルなどの友達・後輩にも文学部の人は大勢いました。

しかし私には、文学部で何を勉強しているのかまったく知りません。なのでちょっと調べてみました。

 

調べてでてきたサイト↓

www.studyplus.jp

調べてみましたがその前に、私が文学部と聞いて抱くイメージ

 

・就職で不利になると思っている人がいる。&就職試験で差別する企業がある。

・国内外の文作作品や歴史・哲学の研究をする。

・個人的にも文学作品が大好きな人が多い。

社会学や心理学、地理学、メディアなど幅広い。

 

上記のサイトでも、タイトルには「就職」の二文字。たしかに経営学部・経済学部だったら企業活動に一直線だし、法学部とかも法曹家、企業の法務部、理系なら言うまでもなく、、、大学卒業後の進路に役立ちそうなイメージがあります。では文学部は・・・?文学作品を研究して、それが就職に役立つ?たしかに考えにくいですね。

まあ文学部ってだけで就職面接の際に嫌がられるのだとしたら、そんな企業はなからうけねえよバーーカな姿勢でいい気もしますけどね。

 

就職を念頭に置かなくても、文化・社会・経営・教育なんていう言葉よりも、文学の方が、一般的な高校生・社会人には、ややとっつきにくい気もします。かくいう私も文学作品はほとんど読まず(JR東日本のSL銀河に乗るために、予習として『銀河鉄道の夜』を中心とした宮沢賢治の作品集は読みましたが…)、高校生時代も、国語の授業のいわゆる「文学的文章」、小説文は大嫌いでした。

説明的文章の方が好き!もちろん教えるのも。

 

塾の授業では、国語の最初の授業で、「受験で問われる現代文の9割は説明的文章だよ〜」と教えると、「うえ〜〜」という反応をする高校生が多くて面白かったんですけどね(笑)。小説<論説派の高校生は変人で反応も良く、授業していてより楽しいんですがね。

 

まあそれはともかく、やはり文学部というのは、小説などの文学作品が好きという人しか進学しないイメージです。ついでに人気がなければ偏差値が下がり、その大学に受かりたい!とにかくどこかに引っ掛かればいい!という高校生がなんとなく受験する、その程度のイメージしかありませんでした。

 

で、上記のサイト。それによると、文学部は下記の4つの学問領域に分けられるようです。

【言語系】
言語学、日本語学、日本文学、比較文学、中国文学、英米文学、ドイツ文学、フランス文学、現代文学
【思想系】
哲学、東洋哲学、西洋哲学、インド哲学倫理学、宗教学、キリスト教学、美学芸術学
【歴史系】
日本史学東洋史学、西洋史学、中国史学、考古学、民族学音楽史学、美術史学、現代史学
【行動系】
心理学、社会学社会心理学、地理学、教育学

https://www.studyplus.jp/403より

私のイメージはやはり言語系、それから歴史系。

 

哲学などもたしかに私の大学では文学部の一学科にありましたが、思想系というくくりで、倫理学キリスト教学、芸術学などとまとめられるというのは発見でした(あくまでこのサイトでの分類ではありますが)。

私は高校生の頃倫理の授業がなかったので、こうした思想の勉強というのは馴染みがありませんでした。

 

改めて驚かされたのが、私が専攻していた社会学も、大学によっては文学部の一類型に収まるということ。サイトでも取り上げられていますが、心理学なんかは実験などが関係してくるので、文学部っぽくない印象です。

 

「文学部では、「人間の営みのすべてに対して」多角的に考察を試みながら、「人間そのものを総合的に理解すること」を目的としてい」ると、上記のサイトでは説明されています。それを考えると、私が時々このブログで取り上げている、櫻坂46や日向坂46の楽曲の歌詞の考察や、私が今取り組んでいる漫画で描かれるキャラクターの言葉や行動の分析も、文学部的営みといえるかもしれません。

 

そう考えると、文学部ってものすごく敷居が高いと思われているものの、案外すごく身近にあるものなのかもしれません。

好きな曲の歌詞や映画の演出、漫画やキャラクターについて語るというのは当たり前の行動です。また、話し相手が何を考えているのか思いを巡らせたり、社会の中で自分がどんな存在なのか悩んでみたりというのも、全て上記4つの類型に当てはまります。

人間みな文学部で生きているのかもしれません。

 

 

 

 

【櫻坂46】BANされるのは誰なのか?

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櫻坂46の2ndシングル「BAN」

すでに4thシングル「五月雨よ」がYouTubeで公開されている中で今更感ありますが、この曲は欅坂46時代から比べても一番くらいに好きな曲です。

ひとえに聴いていて疾走感とカタルシス感があり、それはカッコいいMVと曲調によるものです。今までは「サイレントマジョリティー」と「アンビバレント」(それぞれ欅坂46の1st、7thシングル)の二代巨頭でしたが、BANはそれを上回りました。

 

ただ一点を除いて。

 

疾走感でかき消されがちですが、よくよく考えたら歌詞はどうだろうか?

BANの歌詞で書かれる主人公(?)は「明け方までスマホで動画観て」、「全てのことに遅刻して」、「ずっとゲームしてるうちにいつしか大人になってた」ような人物像です。

そういう怠惰な人間、私はあまり得意ではありません。寄り添うこともしづらいです。

 

自分で言うのもなんですが、私は大学時代に授業をひとつたりともサボらず(遅刻はあります💦)、読書をして、自分からものを考え、レポートも最低字数を大幅に上回るくらい書いているほど、周囲に比べたら勉強している方だったと思います。逆に授業を出席と過去問収集だけ頑張り、あとは全部就活に回す、もしくは就活すらテキトーな人が嫌いでした。まあ今思えば、それは私なりの意地というか存在理由というか、こだわりでしかなかったのですが。

 

類は友を呼ぶとはよく言ったもので、私の周りには自然と勉強好きの友人が集まりました。いわば私のこだわりに終始していても快適だったのです。そんな状況下では、櫻坂46のBANに出てくる主人公のような人物は想像することも叶わないほど、ありえない存在になりつつあったのです。

 

就職して、周りは一変しました。

休みの日には寝てばかりいる人、24歳にもなってゲームをずっとやって親に反抗する人(ゲームを極めるのも素晴らしいと思いますが、反抗するということは一貫した道になっていない)、いまだに外国人を「外人」と呼んだり、ゲイや女装家を「ホモ」とか「オカマ」とか言ってはばからない人など、ありえない存在がわんさかいるのです。ここでは私の方が少数派であり、自分を出せない、出しても奇人扱いされるような場所なのだとわかりました。

 

櫻坂46のBANでは、主人公は怠惰のゆえに周りから置いていかれ、「僕だけが退場」させられた(=BANされた)ように感じるのです。

それに対し主人公はサビで、

「Banされても禁止されてもダメだって言われても もう今さら違う自分になれるわけないじゃない?」

と訴えるのです。

 

私も大学時代のまま周りから置いていかれ、要は周りが大人として「普通」に準じて生きられるようになった一方で、私だけが「特殊」なまま、社会から「退場」させられたような気分になります。

 

しかしBANの主人公は、ただ怠惰を貫くダメ人間というわけでもないように感じられます。

二番のサビで、

「Banされたらどうすればいい?知らなかっただけなんだ もう一回くらいやり直すためにチャンス与えてくれよ…(中略)…若さってのは失敗のための猶予って信じてた 神様過ちを許してください」

と、起死回生をはかろうとし、ラストのサビで

「どんな状況に追い込まれても 僕は絶対Banされるものか」

と告げます。

 

本当に怠惰な人間は、自分の状況を顧みることも、再起しようとも考えないはずです。その上、自分が正しいと思うことなく、自分は怠惰でダメな人間なんだと自覚しているのに、変わろうとしないものです。それに比べてこの主人公は、自分は怠惰であったが、それではいけないと身につまされ、「Banされるものか」と奮い立つのです。

 

私は自分が物事を考えるのが特殊で奇怪に思われるとは思っていますが、その態度が正しいと思っています。社会学的に社会を批判していくことは茨の道ではありますが、一方通行で、もう考えないで生きていくことはできなくなります。今読んでいる韓国の『私は男でフェミニストです』という本でも、著者がフェミニズムに傾倒していったがために息苦しくなっている姿を見ています。

 

BANの主人公のように、自分を180°変えるわけではないけれども、ただ漫然と自我を一貫させるだけでは、やはりBAN(=「退場」)させられてしまう。

何も考えない人間も、ただ社会に憚るだけも人間もBANされるのであり、社会という地に足をつけながら、自分の頭で考えて行動できる人、そうした人こそ生き残っていくのであり、いくべきなのかもしれません。

 

そんなことを考えさせてくれたBANの歌詞、やっぱり素敵なものかもしれません。

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お読みいただきありがとうございます。

 

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サムネイルこっちと迷った

 

【架空地図制作期#10】創作における名前の被りについて

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架空地図も創作なので、小説や漫画といった物語の一次創作と同じような悩みが生まれます。

それは、名前の被りです。

地図であれば、名前は主に地名や学校名、団体名です。

 

物語の登場人物の名前は、時に奇をてらったものになりますよね。

園崎魅音(『ひぐらしのなく頃に』)とか五月七日くみん(『中二病でも恋がしたい!』)とか暁美ほむら(『魔法少女まどか☆マギカ』)とか、苗字、名前、またはその両方が、他の作品とは被らないであろうものになっています。

 

その一方、現実にいてもおかしくないような名前を採用している例も多いです。

堀政行(『月刊少女野崎くん』)、越谷夏海(『のんのんびより)、佐藤潤(『WORKING!!』)あたりは、同姓同名がある程度いそうな気がします。それくらい思いつきやすそうな名前ですが、新たに物語を書き起こそうとした時には、パクリを疑われないように、もう使うべきではないかもしれません。

 

地名については、一つの鉄道会社の駅名を考えるくらいなら全てオリジナルで揃えることもできるかもしれませんが、私のように一つの国を丸ごと考えるとしたら、確実に現実や創作物の地名と被ります。

とはいえ、現実でよくある地名を取り入れることで、リアリティを高めることが可能です。見附、追分、赤坂、大久保などは日本国内のどこにでもある地名ですので、架空地図でもちょこっと取り入れていいのではないかと思います。

逆に指宿や釧路、城崎などは現実で非常に特徴的な地名なので、架空地図にいれるとなるとパクリを疑われて怖いですし、自分の架空地図という作品に愛着が持ちにくくなってしまいます。

 

物語の例でいえば、『月刊少女野崎くん』は日常系の学園ものであり、高校の部活の部長というキャラクターには、堀政行という名前はリアリティがあり、ドンピシャな気がします。

(リアリティを高めることが全てとも思わないです。あくまで一つの価値観としての意見です。)

 

地名や登場人物には、時に、リアルと奇抜の中間くらいの、“ちょうどいい”かっこいい名前があります。

佐倉杏子(『魔法少女まどか☆マギカ』)、高槻よしの(『放浪息子』)、利根川幸雄(『賭博黙示録カイジ』)あたりが個人的には“ちょうどいい”ものです。リアルから少しハズれた名前が、日常から少しはぐれた作品にはぴったりなのです。

地名だったら、直江津(新潟県)、大垣(岐阜県)、宇多津(香川県)あたりが“ちょうどいい”です。

“ちょうどいい”とは、声に出したらシャープで気持ちの良いものだともいえます。繰り返しになりますが、あくまで個人的な感想です。

 

さてここまでをまとめると、

名前にはリアル、ちょうど、奇抜の3つがグラデーションのように存在しており、登場人物の境遇によってうまく使い分けられると理想的なのです。さらにこのグラデーションは、被りやすさのグラデーションにもなっており、リアルなものほど被り、奇抜なものほど被りません。

これを地名にも当てはめてみます。

 

現実の地名を考えた時に、首都圏はかなりリアルな地名(現実のものにリアルもへったくれもないんですけど)が並んでおり、北海道や東北、南九州には奇抜な地名が、名古屋や大阪、福岡にはちょうどいい地名が多いような気がします。

 

リアル→新宿、横浜、千葉、高崎、立川、小山

ちょうど→豊橋、多治見、長浜、日根野加古川

奇抜→稚内、留萌、雫石、姶良、指宿

 

あたりです。

 

もちろん、首都圏にも日暮里とか追浜とかいう奇抜な地名から籠原、黒磯といったちょうどな地名もありますし、南九州にも宮崎とか山川とかリアルなものがあります。要はバランスが重要です。

ここも個人的な意見というかポイントなんですが、首都圏や都市部ほどリアルな地名を取り入れ、そうしたところから離れたところで奇抜な地名を増やし、“ちょうどいい”地名を散りばめてあげることで自然になります。

 

私は物語を書いたことがないのでこんなことを言う立場にはありませんが、日常系の作品ほど、被りそうなくらいリアルな名前を使い、被ったとしてもなんのその、むしろ被ることが日常系という枠組みを強調させられると考えて良いのではないでしょうか。逆に日常から離れるに従って、登場人物の名前を奇抜にしていくのが良いのではないでしょうか。

 

同様に、リアルな地名は現実との被りをある程度許容し、奇抜な地名や“ちょうどいい”地名をオリジナリティあふれるものにしていければいいかなと思います。

 

 

 

【国際女性デーらしいので】櫻坂46と日向坂46をちょっと考えてみる

 

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今日3月8日は国際女性デーらしいですね。社会学ジェンダーなどを勉強していたのに、恥ずかしながら今朝まで知りませんでした。

もともと政治的な発言はしない私ですが、ジェンダーは個人的なところにも十分落とし込める(であると同時に必ず政治的なものになりますが)ので、これにちなんで記事を書いてみたいと思います。

 

題材は、私が好きなアイドル、櫻坂46と日向坂46の比較です。特に、楽曲と冠番組に焦点を当てた比較になります。なお、私はライブやSHOWROOMなど、履修していないメンバーの活躍も多いので、少々視点が偏っている点はご容赦ください。

ちなみに私は欅坂46からアイドルにハマったので、乃木坂46については専門外なこともご了承ください🙇‍♂️

 

0-1.そもそも櫻坂46と日向坂46って?

日本の女性アイドルグループです。この二つのグループは、もともとは欅坂46けやき坂46(通称ひらがなけやき)という名前であり、実質ひとつのグループと言って差し支えないと思います。それがまずけやき坂46が日向坂46に改称&単独デビューし、以後欅坂46とは独立してCDなどをリリースしています。その後、欅坂46も櫻坂46と改称しました。

 

0-2.ジェンダー的視点から考察できるの?

彼女らの楽曲などには、社会に物申す系の歌詞こそあれ、特段ジェンダーフェミニズムに関するテーマの楽曲はない(はず)です。ですが、歌詞やメンバーの個性から、グループ全体をジェンダー的視点から考察することは可能です。余計なお世話であることは否めませんが、どうかお付き合いください。

 

1.古典的な女性らしさはあるか。

女性アイドルグループであるので、一般的視点から見て、整った容姿のメンバーは多いのではないでしょうか。愛嬌についてはやや特殊でして、欅坂46はもともと異色のグループで、「笑わないアイドル」なんて言っている人もいました。デビュー曲の「サイレントマジョリティー」のMVを見ていただけれれば、なんとなくわかるのではないでしょうか。

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衣装は両グループとも、露出度はかなり抑えられています。ロングスカートの衣装も多く、欅坂46の「風に吹かれても」なんかはパンツスタイルです。こういう衣装デザイン、私はかなり好きです。ただし写真集は例外です。

男性を立てることに重点がおかれているわけではありませんが、冠番組「そこ曲がったら、櫻坂?(元:欅って、書けない?)」「日向坂で会いましょう(元:ひらがな推し)」、現在は終了していますが、「KEYABINGO!」「HINABINGO!」については、MCはいずれも男性であり、メンバーは全員ひな壇です。これはバラエティ番組をジェンダー的視点から考察する際にはよく批判される点であり、無視できない点かと思います。ちなみにMCはそれぞれ、土田晃之&ハライチ澤部、オードリー、サンドウィッチマン小籔千豊です。

なお、冠ラジオのほとんどやひかりtvなどで配信している「ひなちょい」などは、基本的にメンバーだけの出演です(あまり聴けていない、見れていないので、間違っていたらすみません)。

この点については、3項でも述べていきたいと思います。

2.楽曲を考察してみる。

女性アイドルなので、男性ファンに疑似恋愛的な楽しみ方をしてもらうという狙いがあるのではないでしょうか。男性ファンがアイドルを推すなら、おそらく恋愛に無関心な女性よりも、関心のある女性の方が好きだと考えられるからです。

日向坂46は恋愛がテーマの曲が多く、特に表題曲は全て恋愛についての歌詞となっています。

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なお、けやき坂46時代のアルバム表題曲「期待していない自分」は違います。

 

櫻坂46は前身の欅坂46の頃から、社会や人間関係に対して物申す系の楽曲が多く、恋愛についての楽曲は「世界には愛しかない」「二人セゾン」くらいではないでしょうか。ただし表題曲を除けばこの限りではありません(「青空が違う」「302号室」「偶然の答え」など)。日向坂46は、表題以外の曲も恋愛ものが多いです(「ときめき草」「キツネ」「ホントの時間」など)。

 

恋愛ものの曲といえど、MVの雰囲気や歌詞は、落ち着いたもの、切ないもの、楽しげなものなど様々です。

欅坂46は切ないものが多く、日向坂46は楽しげなものが多い印象です。そこは、グループのカラーが表れていると言って良いでしょう。

 

気になる楽曲が3つあります。1つは櫻坂46「偶然の答え」で、歌詞は男女の恋愛がテーマだと考えて間違いありませんが、この楽曲のMVで主人公役となる藤吉夏鈴は、劇中で女子生徒に恋愛感情を抱いている描写があります。

あとの2つはけやき坂46「キレイになりたい」日向坂46「アディショナルタイム」です。この2つは恋愛ものですが、かなり刺激的な歌詞が存在します。

それは、「キレイになりたい」の「想ってるだけじゃ 心掴めないでしょう その瞳引き寄せる 媚薬が欲しいのに」という歌詞と、「アディショナルタイム」の「いつもだったら喧嘩をしたとしても ストレス解消したら そこでおしまい プレイみたいに 長めのキスして I love you!」という歌詞です。なかなか刺激的なフレーズが珍しいです。恋愛ものは清楚なものが多い中、これらの狙いは何なのでしょうか。

 

ただし女性アイドルは五万と存在しており、また両グループ共に楽曲の数も非常に多いので、新しいものを提供し続ける必要があることから、それ以上の狙いがない可能性もあります。

 

とはいえ日向坂46の方が、より恋愛に対して関心のある女性像を、ファンに見せているのではないかと考えられます。

 

3.冠番組の違い

この項では、現在も放送されている冠番組、櫻坂46の「そこ曲がったら、櫻坂?(元:欅って、書けない?)(以下、そこさく、けやかけ)」と、日向坂46の「日向坂で会いましょう(元:ひらがな推し)(以下、ひなあい、がなおし)」について述べていきます。

 

前述の通りMCはどちらも男性で、メンバーとMCとの絡みは、そのまま女性と男性のやりとりとみなされる恐れがあります(私はバラエティ番組に関してはフィクションであり、この番組内が社会の縮図となる構造には疑問がありますが、実際にそのように見てしまう視聴者が多いのも確かです)。

恥ずかしながら、「欅って、書けない?」については初回放送から見ていたわけではないので、その部分に考察が及ばないことはご了承ください。

 

ひなあいは非常に話題になりやすい番組ですが、それは、日向坂46メンバーとオードリーやその他のゲスト芸人との掛け合いや、アイドルらしからぬ企画がウケているからです。「女性アイドルなのに笑いにストイック」というギャップが人気の理由なのです。また、オードリーや昔の内輪ネタもふんだんに取り入れられていることから、オードリーファンをも虜にしています。

そこさくはMCが一つのコンビではなく、2人の掛け合いは限定的です。メンバーとのやりとりは当然ありますが、企画はあまりお笑いお笑いしていません。例えば、大喜利やドッキリなどはほぼ行っていません。他の番組のネタもあまりパロディしません。

 

1項の続きとなりますが、古典的な女性像、言い換えれば清楚で従順な女性像は、両番組でのメンバーの活躍にはあまり当てはまりません。理解不能な言動で共演者や視聴者を驚かす櫻坂46の大沼晶保、増本綺良や、タバコを吸ってると勝手に言われる日向坂46の佐々木久美などを見ていると、そう思えます。櫻坂46の松田里奈なんかは、欅坂46時代に出演した「ネプリーグ」で「犬も歩けば[ぼうにあたる]」の「た」の部分を「な」と誤答するというとんでもない場面が放送されていますが、番組内でもネタにされています。

 

日向坂46の宮田愛萌、卒業した柿崎芽実ぶりっ子や、大人の色気選手権などは、かわいらしさや色気を全面に出していますが、番組内ではむしろお約束、ネタとしての過剰表現、カリカチュアとして用いられています。いわばこれによって男性ファンを真剣に好きにさせるわけではないのです。

そこさくでは、メンバーの素を見せる回が目立ちますが、あくまで飾らない姿であり、そこにコケティッシュな部分もなければ、女性らしさを利用した笑いも多くありません。

 

しかし、MCのオードリー若林が金村美玖に大人の色気の「初ガツオ」を言わせるのは、見ようによってはちょっと権力的です。そこさくでも、澤部が藤吉夏鈴のほっぺたをじっと見るシーンはかなり気持ち悪いところです(ただしメンバーからも引かれている)。

 

4.ジェンダー的視点からのまとめ

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櫻坂46、日向坂46をジェンダー的視点から考察した時、櫻坂46は男性ファンへの疑似恋愛を提供しているわけでもなく、かといって女性らしさをどんな形でもあまり表現していません。メンバーや楽曲は、社会へ物申すもの、素を出すものなど、女性性を用いた表現は少ないです。

日向坂46は恋愛ものの楽曲が多く、冠番組でもメンバーはかわいらしさを笑いのためではあるものの多分に表出しており、「女性アイドルなのに笑いにストイック」という部分も、「女性なのに〇〇」という形から抜け出してはおらず、それは日向坂46が、女性性の表出を憚らないと言っても過言ではありません。嵐や関ジャニ∞などのジャニーズアイドルが昔からバラエティ番組で活躍しても、「男性なのに」と語られないところからもわかるかと思います。

 

その点で言えば、鉄腕DASHなど、ジャニーズのアイドルは40~50歳になってもグループで番組に登場しますが、女性アイドルグループで同じくらいの年齢で、テレビで活躍している例を私は知りません。女性に若さを求めているという点で、日向坂46と共に、櫻坂46もまた女性性から免れてはいません。

 

おわりに

私は櫻坂46も日向坂46も大好きです。またバラエティ番組も好きです。その一方、社会学を勉強したことで、ジェンダーにまつわる様々な問題も理解しています。女性アイドルとその冠番組ジェンダー的視点で語ることは、私にとって必要な作業でした。おそらくこの記事の読者の中には、こういう分析を快く思わない人もいるでしょう。ですがもしこの記事を読んで、誰か一人の心のモヤモヤでも晴れたり、社会学ジェンダーについて関心を持ってくれたら嬉しいです。

 

Twitterでも櫻坂46、日向坂46についてつぶやいたり、ジェンダーセクシュアリティについて発言をしたりしてますので、よければフォローお願いします!最近のメインは架空地図ですが…

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【架空地図制作期#9】観光地への特急列車のダイヤ

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パターンダイヤに入りました。ラッシュ終わりとの間はまだ途中です。

上の画像は、現実でいうところの東海道線をモデルとした路線です。

当然、伊東線伊豆急行線に直通する特急踊り子に相当するものも複数設定します。

伊豆は日本有数の観光地のため、特急列車による首都圏からの直通列車が多数設定されています。では、どのような特徴があるのでしょうか。

 

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2021年3月改正、横浜駅土休日下り時刻表

都市部から観光地への特急列車は、午前中に集中しています。臨時列車ではありますが、朝の8時から運転が始まります。

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2021年3月改正、横浜駅土休日上り時刻表

反対に、観光地から都市部への特急列車は、午後に集中します。画像は横浜駅のものになりますが、伊豆急下田を出発するのもほとんど午後と考えられます。

 

利用者の気持ちになって考えるとこの時刻設定が使いやすいものであることがわかります。

 

例えば土日に観光地で一泊の宿泊旅行をすると考えた場合、土曜日の朝早めに出発すれば、現地滞在時間を伸ばすことが可能です。同じく日曜日の午後に帰りの列車に乗れば、午前中は少しの観光やお土産の物色などに時間を割くことが出来ます。

 

しかしそれなら、都市部からの下り特急は朝6時、7時に集中させたり、観光地からの上り特急は夜間に多数設定させた方が、より滞在時間を伸ばせるように思えます。

 

ですがそれは現実的には難しいでしょう。旅行の楽しみ方は人それぞれですが、休みの日にかなりの早起きをして早朝の特急に乗ったり、翌日も朝から仕事があるのに、自宅への帰宅が夜遅くになるというのは、いささか無理な行程と言えます。

また、都市部とは言っても、埼玉や千葉から伊豆に行くとなった場合、まず東京駅まで時間をかけていかなければならず、そうなると午前9時〜11時くらいの列車だと都合が良いように思えます。

観光地ではグルメも楽しみたいものです。現地での昼食に間に合わせる上でも、午前中からの出発は理にかなっています。

 

とはいえ特急列車を多く設定するとなると、普通列車への影響が大きくなります。

冒頭の画像は架空のダイヤではありますが、赤の特急が黒やオレンジの普通列車を何本か追い越しています。また、観光地が近づくに連れて単線になると、列車交換も必要になるため、現実的に設定できるのは、せいぜい一時間に3本まででしょう。

そのため特急列車の本数を増やすためには、時間帯をばらけさせる必要があります。

横浜駅の例では、8時から13時まで(上りは12時から18時まで)幅があります。上り列車の方が幅が広いのは、現地でどれだけ滞在するかの粘り具合が人によって異なり、早めの列車で帰りたい人もいれば、遅めの列車で帰りたい人もいるということだと思います。

 

ということで、リアリティのあるダイヤを設定するのであれば、上記のように、

都市部→観光地:午前中〜昼

観光地→都市部:昼〜夜

 

と設定するのが良いでしょう。

 

しかしこれを揺るがす要素が3つ存在します。

それは、

①都市間列車としての役割

②着席サービスとしての役割

③観光地の人気度合い

 

です。

 

①都市間列車としての役割については、新幹線がいい例です。新幹線で観光に行く人も多いかと思いますが、列車は6時から0時まで一日中走っています。これは、新幹線が観光だけでなく、都市と都市を結ぶ列車であるからです。観光目的でないのであれば、前述の「観光客向けの利便性」だけを重視する必要がなくなります。

新幹線ほど本数が多くないにしても、例えば新宿〜甲府・松本の特急かいじ・あずさや、新潟〜酒田・秋田の特急いなほなども、1日の中で満遍なく設定されています。

 

②着席サービスとしての役割は、小田急ロマンスカーなどのように、数百円の追加料金(通称課金)によって、快適な車内での移動に供するため、満遍なく特急列車を設定するものを指します。東海道線であれば普通列車にもグリーン車が連結されているため、踊り子はこの役割を担う必要がなくなります。宇都宮線の新特急なすのが衰退したのも、同路線の普通列車グリーン車が連結されたのが一因と言われています。

私の首都圏のダイヤでは普通列車に有料座席を連結していないため、②の役割を担わせるために、特急列車の本数を増やした方がいいかなと思っています。

 

③観光地の人気度合いですが、特急列車も指定席・自由席関わらず、乗車定員があります。指定席は言わずもがな、自由席も混雑しすぎると積み残しが発生しますし、そもそも快適ではありません。

観光地があまりにも人気となる場合、特急列車の設定を早朝・深夜前にまで広げることによって、乗客を分散させることになります。架空鉄道では③を加味してダイヤを設定することにより、逆説的にその観光地の人気を語ることができます。

 

 

こんなところに気を配りながら、引き続きダイヤを組んでいきますよ🚃🚃🚃🚃

【架空地図制作期#8】ダイヤ作ってます

今日は簡単な進捗報告のみを…

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首都圏と北国を結ぶ路線。早朝の上りには大量の夜行列車が走る。

久しぶりに架空鉄道ダイヤ弄りました。時間が空いたゆえに、今まで何をやっていたかうろ覚えでしたが、どの路線も朝ラッシュの上りで止まっているという…

複雑な直通運転をまとめて作っているため他路線との調整(というか私の中での一人調整作業)が大変で、複数路線にまたがるともなれば1本のスジを引くにも、キハジの計算から運用まで一苦労です。

オレンジの線は湘南新宿ラインのように副都心部分を貫いて反対側の放射線に直通します。この列車を考えるのがとにかく大変なのです。

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Excelで列車の運用を管理

列車番号もいちいち決めています。それは、列車の運用をきちんと管理するため。

昔作っていた架空鉄道では時刻表やスジだけを作っていたのですが、それだと間合い運用を設定できずつまらないため、またリアリティを高めるために、今回は列車を一本一本符番しています。

7両+4両+4両の15両編成なら、3本の運用が絡んでくるので大変です。しかし切り離しをするので仕方がない…

なお車種も決めていますが「なんとなく」でして、デザインすら未定なので今後はそこの設定も詰めていきたいところです。

 

 

さて、私のダイヤでは現実の日本よりも優等列車普通列車の本数が多く、かつ有料列車の割合が高めです。

上の画像は首都圏と北国を結ぶ路線の朝の部分で、青線は有料の快速、赤線は夜行の急行・特急です。普通列車は数駅おきに待避する羽目になります。

これは、広大な国土のインフラを支えるためには運賃料金の収入を増やす必要があり、長距離列車の利便性を薄利多売と高頻度運転で高めているからです。近鉄が特急を沢山走らせるのと同じ原理です(?)。

寝台特急は全て電車であり、最高速度は130~140km/hでぶっとばします。日本よりゆとりのある国土なので、標準軌の線路&綺麗な線形によって、速度が出せるということになっています。我ながら厨設定ですが、そうでもしないと鉄道が衰退する未来しか見えないので仕方ありません。

なお列車の速度が速いと線路は傷みやすいのではないかと思います。線路保守のために、深夜帯だけでなく、日によっては終電を早めての整備などをする、という設定をしようかなと考えています。

それから車両のコストが高そうです。サンライズエクスプレスが実際高コストだと聞いたことあります。

 

作者レビュー

この世界の鉄道ファンからしたら夜行列車は珍しくないため、現実よりも旅行はしやすいものの、珍重はされないかもしれません。

そのくせ普通列車はガンガン待避しなければならないので、現実以上に「特急誘導だ!」と叩かれそうです。

新型の特急が導入されるくせに、旧型の急行も残っています。ファンからしたら楽しいかもしれませんが、普通の利用者からしたら「?」となりそうです。でも料金が安ければ人気がでるかも?

大学入試好きやねん

今週のお題「試験の思い出」

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今はなき私の赤本。他にも専修や駒沢、日大も持ってました。

試験といえば入試、入試といえば大学受験。

というより、私は中学受験はしておらず、高校は推薦で、学力試験は非常に容易いもので、あまり記憶にはありません。

大学は一般入試で、センター試験(当時)と私立大学3校、計9回受験しました。

文系だったので英語・国語・日本史のみを勉強し、受験しました。国立型と比べると1つ1つの教科に非常に時間を割けたのかなと思います。

 

試験問題って大学によって結構特徴があるんですよね。国語科の塾講師をしていたことがあるのでわかるのですが、教科によって、特に国語は偏差値と難易度が比例しないことも多いです。

早稲田は偏差値そのままに超難関ですが、特徴の一つに、融合問題があります。

それは、現代文の引用部分に古文や漢文が、もしくは古文の引用部分に漢文が含まれている、あるいは2~3つの現代文を読み比べる問題など、非常にクセのある問題です。早稲田は文章も難解な上にこの融合問題に苦しめられました。

そもそも漢文って、多くの大学ではもう文学部でしか独立問題で出題してないんですよね。上智は最近になって出題の方法をガラッと変えましたが、私が高校生の頃は、ほぼどの学部でも漢文を出題していました。

 

小田急線の玉川学園前駅でお馴染み、玉川大学は、国語が難しいと言うことで講師の間では有名でした。私はたった1年半の歴でしたので実物は目にしたことがなかったのですが、生徒には勧めませんでした。

ちなみに偏差値の割に、青山学院大学とかは非常に易しいんですよね。その代わり英語が個人的に激ムズでしたが…

その逆が法政大学で、国語が高難度な一方、英語は易しかったです。

 

慶應は国語を出題しない代わりに小論文を課すというのが最大の特徴ですね。小論文は他にも医学部がある大学でよく出しているイメージです。この記事を書いていて知ったのですが、大学によっては芸術系の学部で論述問題を出しているみたいですね。

 

今は違う仕事をしていますが、塾講師の仕事に戻りたい気持ちもあります。

しかし、センター試験が終了し、大学入試共通テストとなり、さらに英語4技能など大学入試が大きく変わってしまったことで、私の経験があまり活かせなくなっている気がします。

 

それでも大学が入学試験を通して、どんな学生を採りたいかというアドミッションポリシーの片鱗を感じられるんですよね。東大や京大は理系でも国語を課し、早稲田は学部ごとに大きく傾向が異なり、慶應や芸術系・医学系の学部は小論文を課すなど。

やっぱり入試は面白い。