【架空地図制作期#13】国道と県道は楽しいが難しい
地図を描く上で絶対に必要なもの。それは道路です。
道路はなぜ生まれるのか。それはある場所とある場所を結ぶ必要があるからです。逆に、結ぶ必要のない場所に敷かれた道路は無駄なものです。
国が管理するほどの重要な道路、国道。県が管理するほどの重要な道路、県道。
無駄な道路は少ないけれど、どれもこれも重要な道路というわけでもありません。もちろん自宅の前の路地はそこに住む人にとっては重要ですが、ここでは国全体の、もしくは県全体の発展や交通のために重要という意味です。
架空地図を描く上でも、道路の重要さに高低をつけるのはリアリティを高めるという点、そして地図への愛着を高める点で大事かなと思います。
自分の敷いた道路に番号を振り、通り名や路線名をつけ、あわよくば道路標識まで描けたらいいなと思います。
また、その道路にまつわるエピソードを考えられるといいですね。
・この県道は国道並みの高規格道路
・この道路は〇〇通りのバイパス
・終点部分で一方通行になる
・幹線道路ながら片側一車線で、渋滞が激しい
・この部分はまだ建設中
などなど
私の地図で建設中の道路です。高速道路の一般道部分を国道とし、一部分だけ建設されている状態です。国道の周りだけ住宅街も区画整理がされています。
また、緑色の道は県道ですが、そのうち右の県道は、この国道に再利用されたという設定です。元々ただの片側一車線の道路だったのが、ある時から終点部分だけ上下線で一方通行に分離され、この区間だけ国道のおにぎりと県道のヘキサゴンが連なって設置されるわけです。
ちなみに、この地図に描画されている国道と県道は設定ですが、それを活かす演出の部分が、県道がいきなり国道になること、国道や高速がそもそも建設中であるということ、文字での説明になっていますが、「国道のおにぎりと県道のヘキサゴンが連なって設置される」ということです。
↓この設定と演出の関係はこの作品から影響を受けています。
さて、道路を敷く楽しさを語りましたが、実は簡単なことではありません。
冒頭でも述べたように、道路はある場所とある場所を結ぶ必要があります。そのため、一枚の狭い地図だけでは、国道や県道といった長い路線は表現することができません(なお、中には非常に短い国道や県道もあります)。そのため、広域の地図で国道などを敷いておいた方がいいんです。全体像がはっきりしない状態で行き当たりばったりで道路を敷くと、気づいたら変なところに行き着いていたりします。
また、もし狭い範囲の地図だけを描くのであれば、その道路がどこに繋がっているのかを想像できるようにする必要があります。
例えば、東京都の新宿と青梅を結ぶ都道を考えるとします。これは「青梅街道」です。
広い範囲の地図を描くのであれば、あらかじめ新宿から青梅までどこを通すのかを考えておくことで、めちゃくちゃな線形になったり、青梅からどんどん離れていったりということにはなりません。
もし新宿区や中野区だけの地図で新宿〜青梅の都道を考えるのであれば、「青梅街道」という名前によって、この道路は最終的に青梅までつながっているんだということを想像させられます。
私の地図は全国規模で、都心部も郊外までは詳細な地図を描こうと思っているので、前者のパターンです。
それから、国道や県道は都心部では多く、郊外に行けば少なくなるというバランスも大事です。東京や大阪、横浜などは国道も何本もあります。県道・都道・府道もいうまでもなく。
ただ、郊外の意外なところにも国道が敷かれていたりするなど、鉄道よりもニッチな需要に応えるインフラだということも、道路の大事な要素だということも忘れてはいけません。
ということで、広域地図の登場です。東上首のお隣、桓武野県の内陸部分は郊外なので、複数枚の地図を繋げて道路を描画していきます。ただ、これでも西側に足りないので、手書き地図に国道や県道を描いて道路を計画的に描いていこうと思います。